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医療関係の営業職は、どこも「きつい」という印象が強いですね。きついのになぜ人が集まるのかというと、一般的には給与が高かったり、キャリアアップになりやすいからです。医療系の営業職といえば、大きく2つに分かれます。医薬品を取り扱うMRと、医療機器全般を取り扱うSR(Sales Representative)です。※あまりSRという言い方は一般的ではないので、以下、医療機器営業と呼びます

MRは「医薬情報担当者」?営業はしない?

MRは「医薬情報担当者」で、メインのミッションは医薬品の情報を医師、コメディカルに提供すること、とされています。とはいえ実際は販売成績のノルマがあり、営業職であることが99%です。また「MR資格」というものがあり、ほとんどの病院では資格を持っていない人間の出入りを許可していません。

資格を取得するには2つの方法があります。どちらの方法が可能かは、あなたが勤める会社によって変わります。会社が「MR認定センター」に登録してあるかどうか確認してください。登録されていない会社の場合はMR認定センターの施設で300時間の基礎講習を受ける必要があります。登録されている企業であればそのステップを飛ばすことが可能です。

試験は毎年12月、東京と大阪で行われます。年に一度なので、プレッシャーのかかる試験です。医薬品の基礎知識になりますが、そのためには疾病や治療などの薬理学的なこと全般の知識が必要です。合格率は8割前後。難易度は資格全般の中では高くはないと言えるでしょう。大学での単位なども必要ありません。社会人になってから取得する人がほとんどのようです。

医療機器営業は何を取り扱う?

MRが医薬情報を担当するのに対し、医療機器営業は本当に幅広い商材を取り扱います。たとえば集中治療室で使う精密機器、人間ドッグで使う大型機器のような、億単位の商品のこともあれば、医療用ゴム手袋や注射器、使い捨てコンタクトレンズのような、単価数円、数十円のケースもあります。

自分がどんな商材を取り扱うかは、勤める会社次第でしょう。総合商社であれば何千、何万という商品になりますし、特化した小規模企業であれば数~数十商品のこともあります。あなたがどんな営業マンとしてキャリアを積みたいかによって大きく変わると考えてください。

Medical Sales

医療機器営業は医療の知識がそれほどなくても可

そもそも資格が必要なMRに対して、医療機器転職はそれほど知識がなくても営業ができる職種だと言えます。さらに総合商社ではなく、少ない商品に特化した会社では、商品知識もそれほど必要とされないかもしれません。一方で、プレゼン力、営業戦略、価格での差別化など、医療の知識以外の、営業マンとしての実力が試されます。

MR、医療機器営業の年収は?

こちらの記事でご紹介したように、医療機器営業の年収は営業全体の中でだいぶ高い部類に入ります。

医療機器営業の年収について徹底調査

しかし、MRは医療機器営業よりもさらに年収75~150万くらい高い相場になっています。管理職だと1000万~、40代も同じく1000万前後の人が多いようです。また、営業日当が付く会社がほとんどで、外回りの日は3,000~5,000円が別途支給されます。家賃補助など、各種手当が手厚い求人情報が多いことが特徴です。しかし未経験者不可の求人が多いため、未経験の人はそもそも転職のきっかけをつかむことが難しいと言えます。

医療機器営業も、MRと同じく営業日当が付くことが増えています(金額はMRより低い場合が多い)。家賃補助があるケースもMR同様多いです。しかし、やはりMRよりは少し給料が下がります。未経験可の求人が多いため、医療業界に参入するきかっけとして検討する人が多い様です。

接待がきつそう…現実は?

MRは、他社と取り扱える医薬品が基本的に同じなので、商品による差別化ができません。そのため、専門性と人柄が差別化のポイントになります。専門性は知識、経験で増やしていくとして、やはりドクターと仲良くならなければなりませんので、今でもある程度接待に近い行為は行われている様です。大病院は接待を強く禁止しているところもあり、若いドクターは「接待なんてないのが常識」という価値観ですが、小さめのクリニック、病院だと未だに会食に付き合ったり…ということは度々あるでしょう。

一方で医療機器営業は接待行為はほぼ存在しません。その時間を自分の業務や、家族や趣味の時間に使えるでしょう。

ここが気になる!ノルマはどうなってる?

やはり営業としては「ノルマ」の存在が気になります。結論からいうと、MR、医療機器営業、ともにノルマは存在しています。ただし、ノルマはあくまでノルマ。最低基準であって、目指すべき目標とは異なる、という解釈の会社がほとんどです。営業成績ナンバーワンになれるかどうかは非常に難しいテーマですが、ノルマをクリアできるかどうかは、ちゃんとサボらず業務をこなしていけば可能なはずです。

外資系企業と国内企業でノルマ、ボーナスは違う?

かなり大きく違います。外資系企業は、営業成績次第でボーナスが100万円単位で上がって行きます。一方で国内企業は、営業成績がよくても数十万、本当のトップでも100万円を超えるかどうかの差ではないでしょうか。しかしそれはサラリーマンとしてのリスクと表裏一体でもあります。外資系企業は、営業成績が悪いと解雇されることがあります。国内企業ももちろん解雇されることはあるでしょうが、そのハードルの高さは外資系企業の比ではありません。
「実力があるからもっと自分を試したい、高めたい!」という場合は外資系企業を、そうではない場合は内資系企業を選ぶと良いでしょう。

年齢も大きなポイントに

新卒や20代の方にはMRをおすすめします。やはり「MR資格」の威力は強く、基本未経験不可の求人が多いので、MRにキャリアを求める機会がそもそも年齢とともに減っていくからです。MRの資格とキャリアを持っていれば、30代、40代になったときに同業他社に転職することも、医療機器営業にキャリアチェンジすることもできます。
一方で、医療機器営業からMRへのキャリアチェンジは難しいのが現実です。それは、「経験」と「MR認定資格」の2点が原因です。やはり300時間の基礎講習を受ける、というハードルはなかなか高い。30代、40代でそこまでの時間を捻出できる人はなかなかいないでしょう。
医療機器営業のメリットは、未経験でも参入できること、医療の知識以上にプレゼン力など営業マンとしての基礎力が求められること、でしょう。異業種からでも比較的実力を発揮しやすい職種だと言えます。今まで異業種で営業をしていたが、業界や会社の未来に不安を抱いて…という方が多いのも納得できます。

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